ADHD向けハビットトラッカーの使い方|続けやすくする工夫
ADHDで習慣管理が続きにくいと感じる人向けに、ハビットトラッカーの使い方を解説。項目を減らす、行動を小さくする、既存の習慣と組み合わせるなど、無理なく続ける工夫を紹介します。
ADHDでもハビットトラッカーは使える?
「習慣をつけたいのに忘れてしまう」「最初はやる気があるのに、数日すると記録しなくなる」。
そんなときに使える方法のひとつが、ハビットトラッカーです。
ハビットトラッカーは、続けたい行動を登録し、できた日を記録していくための仕組みです。
ADHDでは、注意を向け続けることや予定を覚えておくこと、時間を管理することなどに難しさを感じる場合があります。
そのため、頭の中だけで「毎日やろう」と覚えておくよりも、やることを外に出して見えるようにする方法が合う人もいます。
ただし、ハビットトラッカーを使えば必ず習慣が続くわけではありません。
むしろ大切なのは、記録そのものを頑張りすぎないことです。
ADHD向けのハビットトラッカーはシンプルな方が使いやすい
ハビットトラッカーを始めると、
- 運動する
- 本を読む
- 水を飲む
- 英語を勉強する
- 掃除する
- 早く寝る
- 日記を書く
など、いろいろな習慣を登録したくなるかもしれません。
しかし、最初から10個、20個と登録すると、今度はハビットトラッカーを確認すること自体が負担になります。
最初は1〜3個程度でも十分です。
たとえば、
- 水を1杯飲む
- 本を1ページ読む
- 5分歩く
くらいから始めてみます。
続けられるようになってから追加していけば問題ありません。
ハビットトラッカーを埋めることではなく、生活の中に行動を定着させることが目的です。
具体的に何を登録するか迷っている場合は、ハビットトラッカーのおすすめ項目・アイデアも参考にしてください。
続ける工夫1:習慣をできるだけ小さくする
「毎日30分運動する」
と決めても、疲れている日に30分を確保するのは大変です。
そこで、ハビットトラッカーに登録する行動を小さくします。
たとえば、
- 30分運動する → 5分歩く
- 30分勉強する → 問題を1問解く
- 本を20ページ読む → 1ページ読む
- 部屋を掃除する → 机の上を片付ける
という具合です。
始めるためのハードルが低ければ、「今日はやめておこう」と考える前に行動へ移しやすくなります。
できそうなら、そのまま5分を10分に延ばしても構いません。
重要なのは、最初から大きな成果を求めることではなく、始められるサイズにすることです。
続ける工夫2:「何時にやる」より既存の行動と組み合わせる
「毎日20時に読書する」と決めても、20時に別のことをしていれば忘れてしまうことがあります。
そこで、
「○○したら、△△する」
という形にしてみます。
たとえば、
- 朝ごはんを食べたら薬を確認する
- 歯を磨いたらストレッチする
- コーヒーを入れたら本を1ページ読む
- お風呂から出たら水を飲む
- パソコンを閉じたら翌日の予定を見る
などです。
毎日すでに行っている行動を、新しい習慣のきっかけとして利用します。
時計を見る必要がないため、「20時になったらやる」より分かりやすい場合があります。
続ける工夫3:覚えておこうとしない
「あとでやろう」
と思ったことを、そのまま覚えておく必要はありません。
ハビットトラッカーやカレンダー、アラーム、付箋などを使って、頭の外に出してしまいます。
たとえば、
- ハビットトラッカーに登録する
- スマホの通知を使う
- 毎日見る場所にメモを置く
- カレンダーに予定を入れる
などです。
ハビットトラッカーも、「記憶するための道具」というより、思い出すきっかけを作る道具として使うと分かりやすくなります。
一つのアプリですべてを管理する必要もありません。
予定はカレンダー、時間になったらアラーム、習慣の記録はハビットトラッカー、と役割を分けても構いません。
続ける工夫4:記録するタイミングを固定する
習慣を実行しても、
「ハビットトラッカーにつけるのを忘れた」
ということはあります。
そこで、記録するタイミングも決めておきます。
たとえば、
- 行動した直後に記録する
- 夜、歯を磨いたあとに確認する
- 寝る前に今日の習慣を見る
などです。
おすすめは、できるだけ行動した直後に記録することです。
後からまとめて記録しようとすると、「昨日やったっけ?」と確認する作業が増えてしまいます。
数秒で記録できる仕組みにしておくと負担を減らせます。
続ける工夫5:できなかった日を失敗にしない
ハビットトラッカーを使っていると、丸が並んでいる状態を途切れさせたくなくなることがあります。
もちろん、それがモチベーションになる人もいます。
一方で、一度できなかっただけで、
「もう連続記録が切れたからいいや」
となってしまうこともあります。
習慣化では、毎日完璧に続けることだけを目標にする必要はありません。
昨日できなかったとしても、今日また再開できます。
ハビットトラッカーを見るときも、
「できなかった日が何日あるか」
より、
「最近どれくらいできているか」
を見る方が使いやすいでしょう。
記録は自分を評価するためではなく、行動を振り返るための情報です。
続ける工夫6:続かなければ習慣の方を変える
ハビットトラッカーが空いている日が増えてきたら、意志の強さだけを問題にする必要はありません。
登録した習慣が今の生活に合っていない可能性もあります。
たとえば、
「毎日30分走る」
が難しいなら、
「外に出て5分歩く」
に変えても構いません。
朝にできないのであれば、夜に移してみてもよいでしょう。
何度も忘れるのであれば、アラームを追加したり、普段行っている行動と組み合わせたりできます。
ハビットトラッカーを見ることで、
できたか、できなかったかだけではなく、どうすればやりやすくなるか
を考えられます。
ADHD向けハビットトラッカーの項目例
最初に登録するなら、行動が具体的で、短時間でできるものがおすすめです。
たとえば次のような項目です。
朝
- 水を1杯飲む
- 朝食を食べる
- 今日の予定を見る
- 薬を確認する
日中
- 5分歩く
- 水分をとる
- タスクを1つ片付ける
- 机の上を片付ける
勉強・仕事
- 問題を1問解く
- 本を1ページ読む
- 英単語を5個見る
- 翌日のタスクを確認する
夜
- ストレッチする
- 明日の予定を見る
- スマホを置く
- 歯を磨く
すべて登録する必要はありません。
この中から「今、一番続けたいもの」を1〜3個選ぶくらいで十分です。
より多くの例を探したい場合は、ハビットトラッカーの項目・アイデア集でまとめています。
ADHD向けハビットトラッカーを選ぶポイント
紙、手帳、アプリ、Webサービスなど、ハビットトラッカーにはさまざまな方法があります。
ADHDだから特定の方法を使わなければならないわけではありません。
自分が実際に確認しやすいものを選ぶことが大切です。
特に確認したいのは次のポイントです。
- 開くまでに時間がかからない
- 操作が複雑ではない
- 一目で今日の習慣が分かる
- 記録に時間がかからない
- 項目を簡単に変更できる
高機能でも、開かなくなれば記録は続きません。
逆に、機能が少なくても毎日自然に確認できるなら、自分に合ったハビットトラッカーと言えます。
ハビットトラッカー自体について知りたい場合は、ハビットトラッカーとは?基本的な使い方と始め方も参考にしてください。
Habirioならクリックするだけで習慣を記録できる
Habirioは、ブラウザから使えるシンプルなハビットトラッカーです。
続けたい習慣を登録すると、日ごとの状況を一覧で確認できます。
記録するときは、今日の習慣をクリックして状態を変更するだけです。
「管理のための操作を増やしたくない」「できるだけ簡単に記録したい」という人でも使いやすいよう、シンプルな習慣管理を重視しています。
最初からたくさん登録する必要はありません。
まずは一つだけ習慣を登録して、毎日の生活の中で使えるか試してみてください。
ハビットトラッカーは「続けるための補助」として使おう
ADHDで習慣化が難しいと感じている場合でも、毎回自分の記憶や意志だけに頼る必要はありません。
ハビットトラッカーを使うなら、
- 登録する習慣を少なくする
- 行動を小さくする
- 既存の行動と組み合わせる
- アラームなども併用する
- 行動した直後に記録する
- できなかった日を失敗にしない
- 続かなければ仕組みを変える
といった工夫をしてみてください。
完璧な記録を作ることではなく、自分が行動しやすくなる仕組みを作ることが目的です。
なお、ハビットトラッカーはADHDの診断や治療を行うものではありません。ADHDの症状や日常生活上の困りごとについて相談したい場合は、医療機関などの専門家に相談してください。